unamoon2004-12-22

いとこ煮」の話。
おととし、民俗学の演習を受講した時のこと。
新潟県の食についてレポートしたんだったと思うけれど、
「イトコ煮」の話に触れたのでした。
食べ物のことはそこそこ詳しい(つもり)なので、
いとこ煮」という言葉は知っていたのだけれども、それが落とし穴(笑)
「かぼちゃとあずきを煮たものが「イトコ煮」で、
そのいわれは煮える時間が違うからという説もある。」と発表したところ、
笑顔の先生から追及の手が…。
かぼちゃとあずきを煮たものだけを「イトコ煮」と言うのかとか、
「イトコ煮」の名前の由来について、それがその地元でのいわれなのか、などなど。
「ああ〜、学問とはこういうもんなのだのぅ。」としみじみ感じたのでした(笑)

  

「イトコ煮」はかぼちゃ&あずきがメジャーなようですが、
地方によって結構まちまちで、煮しめ風なところもあるらしい。
でも、「小豆」が入るのがまぁ基本のようですな。
あとは、めでたい時に作ったりとか。

  

で、「イトコ煮」そのものよりも、個人的には呼び方が気になるの。
うちでは「あずきかぼちゃ」とか「冬至かぼちゃ」って呼んでたんだけど、
私は人に説明する時には「いとこ煮」と言ったりもするんだよね。
こうして私の中で「冬至かぼちゃ」=「いとこ煮」になっていくのだと。
人の言葉の定義の仕方なんてそんな適当なもんだし、
同じ言葉が同じ概念を示すことなんてそうそうないからね。
あ、民俗→言葉に興味が移るのは、悪いくせですな。
民俗に話をもどせば、だからこそ先生方は言葉に神経をつかわれるのでしょう。
なんか専門家っぽいから「ハレ」「ケ」なんてよく使ってたけど、
「ハレ」の料理なんて言っても、地元で「ハレ」なんて言ったりしてないし。
でも、TVなんかでも「これは「ハレ」の料理だそうなんです。」な〜んて言ったりしてたりね。
「ハレ」の概念があいまいなまま、言葉だけが一般化してるのね。
民俗なんかは人の生活とかが研究対象だから、大変そう。
人の記憶や知識は適当だから、それを頼るとどうしても定義づけが甘くなりそうだもんね。

  

なんかめんどくさくなってきたので、止めときましょう。
学問するってメンドクサイ(笑)