私はこの場から暗号を送りつづける。
顔のない人たちに向かって気持ちをさらしたいわけではないのだ。
「あなた」や「あなた」や「あなた」
そう、あなたにしかわからない言葉で、暗号文を作っているの。
「あなた」には届かないかもしれない、気づかないかもしれない。
わからないかもしれない。
でも、私は発信しつづけている。

  

暗号を送ることでつながっているような錯覚に陥ることができるから。
バランスがとれるから。